< 基礎クラス >
1週〜2週 今日の物価を押し上げた日銀の金融緩和政策ってなんだったの
物価高に大弱りですね。
「コロナ前の生活にもどるには、月に5万円の収入増が必要だ」
ある銀行のアンケートは示しています。
節約のために暖房をつけずに低体温症になる人も増えているとか。どうにかならないものかという思いが増えています。
では、なぜ物価高なのか?
ウクライナ戦争が生み出したエネルギー・食品の価格上昇の影響もあります。
でも日本国内での重大な原因に、日銀の金融政策が挙げられます。
10年前に円高デフレを克服するとして登場したのがアベノミクスで、その主な政策となったのが日銀の黒田総裁の「異次元緩和」といわれる金融政策でした。
10年前、円高デフレの元になっていたのは、輸出に偏った日本の経済のあり方でした。
輸出のためのコスト削減で賃金や中小下請企業の所得がおさえられ、国内の需要が増えないことがデフレの原因でした。
アベノミクスはそこは放置したままで日銀に超低金利政策をさせました。
その結果、輸出拡大と株価上昇で財界と富裕層に恩恵をもたらしましたが、富裕層の富の増加が低所得層の富の増加になると言っていた「トリクルダウン」は生じませんでした。
公共的な機関である日銀は、なぜこのような偏った政策をなぜ進めたのでしょうか。
その背景をお話しします。
3週〜4週 政府の「原発回帰」の理由は?
岸田内閣は、「可能な限り原発依存度を低減する」(エネルギー基本計画、2022年2月)としていましたが、参院選の後の8月に急遽、選挙公約にはなかった「原発回帰」へとエネルギー政策を180度転換しました。
エネルギー不足対策だ、「脱炭素」だといわれます。
しかし、日本は再生エネルギーが豊かに存在しており、利用すれば、現時点の電力の7倍の発電が可能だという報告があります。
また、原子力発電は「安全でクリーンな発電」だと言えるでしょうか?
事故、核燃料処理など対策費用も莫大になることが分かってきています。
事故があった場合の地域住民の避難対策もうまく調整できていないのも現状です。
政府は、稼働可能な運転期間の上限を40年としていた方針を60年に延長し、さらに、この60年の間に原子力規制委員会の審査・点検などのために停止期間があった場合には、60年に停止期間をプラスして運転期間を延長する方針です。
運転を休止している期間も、原子炉は放射能の影響を受け徐々に劣化していくことを、この計画は考えていないのでしょうか?
原子力規制委員会でもこの方向については委員の意見が異なりましたが、十分な議論がなされないまま多数決で決められるという異例の事態となりました。「政府のスケジュールに合わしただけ。」「資料も黒塗りで公開しない。」原子力規制委員会に対する批判も高まっています。
このような事態にもかかわらず、政府は、原発依存にむかってどんどん進んでいます。
では、政府は原発回帰をなぜ進めようとしているのでしょうか?
その理由を解説します。
< 応用クラス >
1週〜2週 経済(3)資本の運動
2月からの応用クラスは、社会の土台である経済について学びます。
今回はその3回目。
資本とは何かについて学びます。
資本とは、元手のことです。
元手とは、使うと増えて帰ってくるお金だと考えてください。
お金はタンスにしまっておくだけでは、増えることはありません。
でも、投資をすると利益が生まれます。
あたりまえのように思えることですが、では、どうしてお金は増えるのでしょうか?
経済学者は、そもそもお金に生まれながら増える性質があるから増えるんだと思ってきました。
「お金は、利子を生むもんだ」といった感じです。
これに対して、資本主義という社会独自の生産方法が単なるお金を資本にする法則を発見したのがマルクスです。
資本とはそもそも何なのか、どうして資本主義社会では資本の運動が社会の運動の中心になるのか?
この答をお話しします。
3週〜4週 経済(4)賃金は何に支払われる?
2月からの応用クラスは、社会の土台である経済について学びます。
今回はその4回目。
賃金とは何かについて学びます。
世界中の圧倒的多数の人々は、「賃金は労働に対する報酬だ」と思っています。
ところが、よく考えてみるとそれは奇妙な思い込みであることが分かってきます。
労働者が働くことで新たに作り出した価値をすべて受け取れるのなら、資本家の手元には利益が残らなくなるからです。
これでは、企業はなりたちません。
では、どうして人々は、「賃金は労働に対する報酬だ」と思うのでしょうか?
また、賃金が労働に対する報酬ではないのなら、賃金って何に対して支払われているのでしょうか?
「賃金が労働に対する報酬だ」と思うことは、人々にどんな影響をあたえるのでしょうか?
この答えをお話しします。