『資本論』学習会2023

『資本論』学習会 2023

もくじ

こんなことを学びます

2021年11月から始まったソシラボの『資本論』学習会は、2022年10月から2周目に入りました。1周に10ヶ月余りかかりますが、その分、しっかり理解を深めています。 この機会に、『資本論』をご一緒に学習してみませんか。

資本主義の大筋を知ることを目的とした超入門『資本論』クラスとは異なって、『資本論』学習会では受講生各自が『資本論』をテキストとして読み進めていきます。講義では、講師が内容の要約を解説し、受講生の理解をすすめます。受講生は、質疑を通じて、また受講生どうし意見を交わしながら、自分自身の『資本論』理解を深めてます。

『資本論』とは

マルクス/エンゲルス像(ベルリン マルクス・エンゲルス広場)

1867年、カール・マルクスによって1冊の社会科学の本が出版されました。それが『資本論』です。

『資本論』が明らかにしたのは、私たちが暮らす資本主義社会の中心法則が剰余価値法則であることです。
「剰余価値」とは、労働者が労働をすることで作り出す価値のうち賃金を超える部分を指します。つまり、資本家は労働者に対価を支払うことなくこの価値を自分のものにしているのです。これが資本主義的搾取のしくみです。

この原理は、労働時間が長いほど、賃金が安いほど、労働がきついほど、剰余価値が大きくなり資本家の利益を拡大することを意味します。資本主義企業がブラック企業になりがちなのは、この根本原理が働くからです。

資本による飽くなき剰余価値の追求は、社会の生産力を伸ばし、社会の富を豊かにしていく積極的な側面を持っていますが、同時に、その富の作り手である賃労働者に長時間・過密・低賃金労働を強制し、あるいは失業者の群れに投げ入れるなど、様々なしわ寄せを与えます。一方の側に少数の富める人々、他方の側に、多くの貧困な人々を生み出しながら、資本は蓄積を進めていきます。その結果、社会全体の生産と消費のバランスが崩れて、恐慌が生み出されます。資本の運動そのものが資本の運動の限界を作り出すことになるのです。

『資本論』は以上のような資本主義経済の秘密を解き明かした科学の書です。

もちろん、マルクスが生きた19世紀の資本主義と私たちの21世紀の資本主義では、同じ資本主義であってもその仕組みや運動のあり方に違いがあります。社会自体が発達していますし、それを分析するための科学の発達もあります。現代資本主義を理解するためには、これらの成果を取り込みながら、21世紀にマルクスが発見した資本の法則がどのような姿で現れているかを押さえることが大切です。今日の『資本論』の学び方はそこにあります。

講義では、マルクスの科学的な方法をしっかり視野にいれながら、『資本論』が今の社会の在り方に投げかけている諸論点を深めていきたいと思います。

『資本論』

こんな方におすすめします

・ 超入門『資本論』クラスで『資本論』の概要を知ったけど、資本主義社会の法則をしっかり理解したいと思われた方。
・ 『資本論』に関心があり、今回のチャンスに、『資本論』を読み進めたいと思われた方。
・ 『資本論』の読破に改めて挑戦したいと思う方。

カリキュラム

【コース制】 全24回を予定
【教室】   Zoom会議を利用したリモート講義で行います。
【テキスト】 最新訳の カール・マルクス『資本論』新日本出版社をお勧めしています。
       全13巻のうち、学習会で取り扱うテキストは、資本論第1巻の第1分冊〜第4分冊になります。
【日時】   毎月、第2週と第4週の水曜日   20:30-22:00 90分。

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